命を使え | MotorLife-「政治・経済・社会問題」「2ちゃんねる」ネタが中心のバイクブログ

命を使え

最近、子供が引き起こした傷害や殺人のニュースを、頻繁に見る気がします。あまりにも簡単に人を殺す子供が増えたのです。

事件の度に、ニュースキャスターが、「心の闇」とか「命の尊さを教えていない」なんて言っていますが、そんなものは聞こえの良い戯言です。

例えば、ある養鶏所のニワトリから、鳥インフルエンザが発症したとき、ニュースキャスターは何千羽というニワトリを、「処分」すると言いました。いくら家畜とはいえ、命ある生物をモノ扱いし、病の恐怖から殺す行為を、「処分」と言ったのです。

このように社会自体が命を軽く扱っていたのでは、ひたすらに命の大切さを言い聞かせる教育をしても、命の実感は生まれず、実感の無いものを、大切に出来るはずがありません。

そもそも、死なない人間なんていません。あらゆる命はやがて間違いなく失われます。つまり、命自体は消耗品なのです。その命を、どう使うかが大切なわけで、それ自体を大切にする教育など馬鹿げています。

どう生きるかと、どう死ぬかこそが大切なのだという、当たり前のことが、教育どころか社会自体に欠如しているように思われます。命を大切にしなさいと、頭ごなしに言われても、尊く感じるはずありません。命を大切にするということは、命を使う機会を得るために、大切にするということでしかないのに。

大切なのは、命の実感です。実感が無ければ、生きる目的も見つけられず、目的意識のない所に使命感も生まれず、使命感のない所には、誇りも無いでしょう。ただ目先の欲望だけが、切実なものとして、それぞれの個人を突き動かす事になります。

日本社会が、いつまでも実感を与えない、ふやけて弛んだ社会である限り、悲惨な事件は増加の一途を辿ることでしょう。