保安は建前、目的は言論の封殺 | MotorLife-「政治・経済・社会問題」「2ちゃんねる」ネタが中心のバイクブログ

保安は建前、目的は言論の封殺

中国で、インターネットに対する管理がいよいよ激しさを増してきました。


中国当局はこの春に開始したサイト、ブログの完全登録制を今月末までに完成させるとし、来月から非登録サイトの強制閉鎖を開始すると通告。ネットサービス業者とサイト運営者の両方に罰金を科す徹底した登録制度で、辛うじて残っていたネットの言論のすき間に、とどめを刺そうとしています。 


理由は、「ネット上のポルノ、凶悪暴力、封建的迷信の流布など、人々の心、とりわけ青少年の健全な成長によくない影響を与えるサイト」を取り締まり、「ネットの健全な繁栄を促進する」ことを目的に国がIPアドレス(サイト識別番号)データベースを作り、一括管理するという建前ですが、人権擁護や民主化、台湾、チベット問題に関するサイトなど、当局に好ましくない情報へのアクセスを遮断し、当局の好ましからぬ内容の規制に法的根拠を与えるのが真の目的だとみられています。


このIPアドレスを登録しなければ、プロバイダーやレンタルサーバー会社、サイト運営者に対して、最高一万元(約13万円)の罰金が科され、改善がない場合はサイトは強制的に閉鎖されます。しかし、これは他人事ではありません。日本でも似たような動きがあります。


日本政府は29日、インターネット上の違法・有害情報に関する防止対策をまとめました。


自殺を助長するサイトのプロバイダー(インターネット接続業者)に、警察が発信者情報の開示を求める手続きを整備することや、有害情報をパソコンで見られなくする「フィルタリング(選別)ソフト」を普及させることなどが柱。週内にも、関係省庁による「IT(情報技術)安心会議」で決定し、2006年度予算案に反映させる方針です。


中国といいい、日本といい、米国といい、いよいよネットに対する監視を強めてきましたね。こんなことをしても、一般市民の言論の自由が封殺され、犯罪は地下に潜って摘発されにくくなるだけです。まあ、言論の自由の封殺の方が、本当の目的なんでしょうけどね。



『中国、非登録サイト強制閉鎖へ 「ネット言論」封殺』
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20050630/m20050630012.html


『ネット上の有害情報規制、政府が選別ソフト普及へ』
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050629i106.htm