MotorLife-「政治・経済・社会問題」「2ちゃんねる」ネタが中心のバイクブログ -34ページ目

SV1000S 全カラー対応ステッカー

私の愛車、SV1000S(大型スポーツバイク)をディフォルメした、全カラー対応ステッカーを作成しました。

この記事に書かれたURLにアクセスすると、大サイズのステッカー画像が表示されます。シール紙に印刷してステッカー化して使って下さると、物凄く嬉しいです♪

『SV1000S 全カラー対応ステッカー』
http://www2.odn.ne.jp/~aau59640/sv-all.jpg

ベットなバック

10月に入り、ようやく過ごし易い秋に入ってきましたね。この季節こそツーリング、なんてライダーも多いと思います。でも、ロングツーリングのとき、ライダーはどこに寝泊りするのでしょうか?

お金持ちライダーなら、ホテルやペンションやライダースハウスなどの宿泊施設、気合の入ったライダーなら自前のテントでキャンプ。では、お金も気合もないライダーは? 恐らく、パーキングエリアや道の駅、健康ランド、温泉の大広間、公園のベンチなど、明かりとひと気のあり、尚且つタダで寝れる場所で野宿するのが定番だと思います。

でも、タダなだけに、寝る場所はベンチや床など、硬くて冷たいところばかり。しかもひと気があるので、バイクに積んだ荷物も心配しなくてはなりません。そこでお勧めなのが、このバック「JourneyRest」です。

「JourneyRest」は、一瞬でベットに変形するバックで、これを使えば、いつでもどこでも寝ることが出来ます。荷物だって、このバックの中に入れてしまえば、身体の下に置くことになるので、盗難の心配もグッと減りますよね。ロングツーリングには欠かせない一品になるかもしれませんよ。

『JourneyRest』
http://www.journeyrest.com/

手のひらにのる超小型PC

突然ですが、私はA5サイズのモバイルPCを愛用しています。初めは、小さな画面やキーボードに悩まされましたが、もう慣れました。

でも何故、このサイズを選んだかというと、バイクで運べるPCが欲しかったからで、カフェや公園、友人宅、実家など、色々な場所に持ち込めて便利です。やっぱりPCは、便利な情報収集ツールであり、多機能な遊び道具ですからね。これが無いと退屈です。

しかし贅沢を言えば、もっと持ち運びが便利なように、ウエストバックに入る程度の大きさのPCが欲しい・・・と思っていたら、近々、そんなPCが発売されそうです。

手のひらに載るWindowsマシン、「OQO model 01」。この記事の写真を見ての通り、とっても小さいサイズながら、Windows XPがフル機能で入っており、1GHzのTransmetaプロセッサ、20Gバイトのハードディスク、256Mバイトのメモリを搭載しています。

このような小型PCは、日本でもソニーが、「VAIO Type U」を発売していますが、「OQO model 01」の方が一回り小さく、モニタを上にスライドさせればキーボードが出るので、「VAIO Type U」のような、折りたたみキーボードは必要ありません。でも、自宅で快適に使う場合には、流石に、外部ディスプレイとキーボードが必要でしょうけどね(苦笑)。

いずれにしろ、この「OQO model 01」は、まだ未発売で、10月14日にカリフォルニア州サンフランシスコで発表されるとのこと。日本でも是非、発売してほしいです。

『OQO』
http://www.oqo.com/

毒の染みた大地

2004年9年29日、ニューヨーク・デイリーニュースに、「劣化ウラン弾が生んだ最も幼い犠牲者」というタイトルで、次のような記事が掲載されました。

『2003年9月初旬、陸軍州兵のジェラルド・ダレン・マシューは、突然の体調不良によりイラクから帰還を許された。マシューの顔面の半分は毎朝腫れるようになった。偏頭痛に襲われ、目は霞み、意識がはっきりせず、排尿の度に焼けるような痛みを感じるようになった。

米陸軍は、詳細な検査をするために、マシューをワシントンにあるウォルターリード陸軍病院へ移送した。しかし担当医は障害の原因を説明できなかった。

帰還してまもなく、マシューの妻ジャニスは妊娠した。今年6月29日、彼女は女の子を出産した。女の子はビクトリア・クローデットと名づけられた。生まれたばかりの女の子は指が三本欠けており、右手はほとんど失われていた。

マシューと彼の妻は、娘の衝撃的な奇形と父親の症状、そして従軍経験の間に何か関係があるのではと考えた。夫妻の家系には先天的欠損症の記録はなかったからだ。夫妻はイラクで生まれた奇形児の写真を見ていた。状況は不気味なほど似通っている。』(以上、記事を一部抜粋)


とうとう恐れていたことが、起こり始めました。イラク全土に降り注いだ劣化ウラン弾の影響が、そこに僅かな期間、滞在した兵士やその赤ん坊にまで、出てきたのです。

劣化ウラン弾とは、砲弾やミサイル弾頭に劣化ウランを使用したもので、密度が非常に高いウランはとても重い金属であり、標的への衝撃負荷による破壊力を飛躍的に大きくします。しかしその弾頭は、国防総省の誰かが言っているような、砲弾をウランでメッキ加工したり、チップを装着するといった生易しいものではなく、ウランの塊そのものが、本体に詰め込まれているのです。

この劣化ウラン弾頭は発ガン性物質で、通常の100倍から200倍の放射線を出します。しかもこの弾頭は、今回のイラク戦争時、人里離れた場所ではなく、街のど真ん中で使用されました。その量は不明ですが、例えばバグダッドで発射された巡航ミサイルのうち、700発が行方不明であると、国防総省は認めています。言い換えると、これだけのミサイルが針路から迷いでたのであり、どこで着弾し、爆発したのか、誰にもまったく分かっていないことになります。700発のミサイルと言えば、70万ポンド(約320トン)の火薬量になり、その700発全てが、発ガン性物質のウランを四方八方に撒き散らしたのです。

今、自衛隊内で、サマワへの派兵に志願する隊員が、増えていると聞きます。一定期間、従軍すれば、通常勤務からは考えられないような額の給料を貰えるからです。でも自衛隊隊員の多くは、劣化ウラン弾による放射能汚染の被害について、何も知りません。何故なら日本政府が、米軍が劣化ウラン弾を使ったかどうか分からない、例え使ったとしてもその影響は微量だ、などと、その存在を否定しているからです。

劣化ウラン弾が本当に恐ろしいのは、砲弾そのものだけではありません。劣化ウラン弾が着弾した際、その飛沫が空気中に飛び散って、イラクの大地や水、空気に染み渡り、人体に直接摂取されてしまうことなのです。

今、劣化ウラン弾による放射能汚染によって、イラクの生態系は崩れ、動植物が奇形化し、テロリストと一般市民、老若男女に関係無く、多くの人々が、ガン、先天性異常出産、腎不全、肝不全などを発症しています。

でも米国国防総省は、イラク国民や米兵が曝される危険に、完全に気付いていながら、はなから気に掛けていません。戦場から帰ってきた兵士が、やがて衰弱していくのを、外傷後ストレス障害にすぎないと言い、多くのイラク国民の病例を細菌感染症と誤診して、事実を隠蔽しています。

そしてこれからは、多くの自衛隊隊員が何も知らされないまま被爆し、米兵と同じ症例に、悩まされることになるでしょう。

これを乗りこなせたら、カッコイイ!

ヘンテコで面白い乗り物が大好きな私ですが、購入したいと思うまでに至るモノは、中々ありません。でも最近、実際に所有して、遊び倒したいと思う程、私の心を魅了するステキヘンテコ乗り物があります。「G-Motion」です。

これは、エンジンの横にタイヤが付いていて、タイヤハブ(車軸)の中空部分に足を入れ、エンジンから伸びたホースの先にグリップで、アクセル&ブレーキ操作を行う乗り物です。

一見、エンジン付きスケボーと代わりないようですが、インチ径の大きいオフロードタイヤで、草むらでも砂利道でも砂浜でも走ることが出来ますし、波待ちのサーフィンや雪待ちのスノボと違って、季節や場所を問いません。

また、アクセルを捻ると、車体が持ち上がり、旋回力が増すところなんかは、バイクに近いものがあります。

ただ値段が原付バイク並みに高いので、そう普及することはないとは思うのですが、これを極めれたら面白いですよね。あー、近くで乗ってる人、誰かいないかなー。

『G-Motion』
http://www.norimonoland.com/wheelmmm/honbun.html

2004年、新作秋冬バイクウェア、Max Fritz編

今回、取り上げますのは、「Max Fritz」の「レザージップアップテーラードジャケット」です。

「Max Fritz」は、単にツーリングやライディング向けのウェアではなくて、バイクを降りても、そのまま街ブラやキャンプを楽しめてしまうウェアを作るメーカーですが、これは普通のジャケットとしても魅力的です。

シックな色合いの牛革と、シンプルでタイトなラインは、まさに大人のレザージャケットですが、裏地をシンサレートキルティングにして保温性を確保したり、フロントには衿タブ、袖口と裾にはウインドシャッターを装備して、防風性を確保するなど、ウインターバイクウェアとしての機能も、十分満足しています。

バイクで街まで出かけて、カフェやバーを楽しむという方には、ピッタリのバイクウェアではないでしょうか。もちろん、こちらのメーカーでは、女性用ウェアも用意されていますよ。

『Max Fritz』
http://www.maxfritz.co.jp/

ガスコンロ・スクーター

週末になると、SV1000S(大型スポーツバイク)で、峠やサーキットを攻め込みに行く私ですが、ちっこくて変わったバイクも好きだったりします。そんな私が、ある勘違いから偶然にも発見したバイク、「ファットボーイ LPG」をご紹介します。

「ファットボーイ LPG」は、一昔前に流行ったキックボードのような外見ですが、35cc4サイクルエンジンを搭載している他、レーキランプ、尾灯なども装備しているので、公道を走れます。

またこのバイクは、「折りたためるスクーター」なので、駐輪場が無くても、そのまま自宅やオフィスに運んだり、車に積んで、ドライブ先の移動手段やレジャーに使う、なんてことも出来ます。

そして、「ファットボーイ LPG」の最大の特徴は、LPGガス(プロパン液化ガス)が燃料なこと。何と、家庭用カセットボンベで走っちゃうんです。これなら環境にも優しいし、コンビニで燃料補給できますね(笑)。

インテリアとしても使えそうな、オモシロバイクだと思いますよ。

『ファットボーイ LPG』
http://www.norimonoland.com/fhatboy_lpg/honbun.html

徴兵制度

日本に徴兵制度が復活する危険が高まっている、と言ったら、皆さんはどう思われるでしょうか。「そんな馬鹿な」「誇大妄想だ」と、大半の方が仰るかもしれませんが、その危険性は高まっていると、私は感じています。何故なら今の日本政府は、米国政府の言いなりだからです。

現在、小泉内閣が、「円高・ドル安の阻止」の名の下、毎年何十兆円もの金を、日本から米国に流していることはご存知でしょうか。

日本は、官民合わせて何百兆円もの米国の財務証券(米国債)を買って、持っています。これは形式上、米国政府の借金であり、日本側は米国に大金を貸していることになります。しかし、長引く不況で税収が不足してても、日本政府は「返してくれ」とは言わないし、言えません。日本側が自分の意思で自由に、米国の財務証券を売ることは不可能であり、米国が困ることは日本政府は絶対にしません。

つまり、日本国民の何百兆円という富が、米国のものになってしまうことを、日本政府は「喜び勇んで」やっているのです。このことは、日本が米国に対して何事も拒否できない国家、つまり従属国になってしまったことを、よく示しています。全ては米国の「要望」通りに行われており、「要望」とは「命令」なのです。その米国が最近、アーミテージ米国務副長官の指令で、日本国憲法を改正させようと動き始めています。

今、米国政府は、アジアにおける軍事配置を大きく変更中です。その最大の狙いは、最前線基地を韓国から日本に移すことにあります。何故なら、米ソ冷戦下では米軍と韓国軍は一体でしたが、韓国の米国離れが進み、中国に接近してきた為、米国政府は韓国はやがて中国の影響下に入ると判断し、見切りをつけたからです。韓国だけではありません。日本以外のアジア諸国は、米国から離れ始めています。

米ソ冷戦下で、韓国軍は米軍の尖兵として使われてきました。韓国軍はベトナム戦争にも参戦し、今回のイラクへも動員されました。いや、させられてきました。しかし、韓国を当てにできなくなった今、米国政府は日本の自衛隊に、かつての韓国軍の役割を担わせようと考えています。

この第一歩がアフガンへの自衛隊の派兵、第二歩がイラクへの派兵でした。しかし憲法第9条があるため、日本の自衛隊は、ベトナム戦争時の韓国軍のように、米軍と共に自由に戦闘行為を行うことは出来ません。そこで憲法改正です。アーミテージ米国務副長官が「憲法第9条は日米同盟の障害になっている。憲法を改正しなさい」と、しつこく言っているのは、「集団的自衛権を行使できるようにしなさい」ということだけではありません。かつての韓国軍のように米軍とともに戦う自衛隊になれ、という意味なのです。

もし、徴兵制の導入と集団的自衛権の行使が、憲法改正によって可能になれば、日本の自衛隊は米ソ冷戦下の韓国軍と同じように、全世界のどこでも米軍の尖兵となって戦うことが、可能となってしまいます。これが、米国が憲法改正を煽り立てている背景です。

しかし日本の政治家は、自民党も公明党も民主党までも、「憲法改正」に浮かれています。米国が狙っているのは、日本の政治家が欲しがっている集団的自衛権を与えると同時に、憲法を改正して徴兵制を国民の義務にすることです。もし、これが実現したらどうなるか。徴兵制によって強制的に軍隊に入れられた若者が、米国政府の世界支配の野望のために働かされることになります。恐ろしいことです。でも、もっと恐ろしいのは、マスコミがこの問題を隠蔽し、日本を徴兵制度復活へと世論を動かそうとしていることです。

国民がこのことに気付き、政治家とマスコミの憲法改正へ向けての「暴走」を止めなければ、日本は再び、1930年代~40年代の暗黒の時代に逆戻りしてしまうことでしょう。

金に対する意識の推移

ある物事を、マトリクスに書いて、判断する方法があります。この方法を用いて、お金に対する日本人の意識の在り方を見てみましょう。

縦線に金がある、金がない、横線に金が総てである、金が総てではない、という線を引くと、4つの区割りが出来ます。

つまり、
1.金がなく、金が総てだと思っている人
2.金があり、金が総てだと思っている人
3.金があり、金が総てではないと思っている人
4.金がなく、金が総てではないと思っている人
に分かれます。

この1から4は、循環しています。1の人が努力して運に恵まれれば2の人になります。2の環境に産まれた子供は、初めから金に不自由しないため、金が総てだとは思わないので、3の人になります。やがて3の人は概ね資産を散逸させて、4になります。そして、お金に苦労した4の子供が1になることで、循環が完了します。

1と2を生きてきた親が、子供を甘ちゃんだと言い、3と4を生きている子供が、「お金が全てじゃない」と親を軽蔑するのは、当然でしょう。

戦後、貧しかった日本人は1であり、頑張って高度成長期を向かえ、2になりました。しかし、日本人はここで経済の消費に走って3になり、バブルが崩壊して4に至ります。そして、日本経済は不況に入り、日本人の意識は4から1に推移しました。

今、時代は「1.金がなく、金が総て」であり、多くの日本人が「自分個人にとって得か損か」を、物事を判断する上での物差しにしています。それも目先の利害です。それが個人のことだけに限られていれば、それほど問題にすべきことではないかもしれません。しかし、多くの人々がこの物差しで社会全体を見ています。政治についても「目の前の損得」で判断しています。国の防衛のような基本問題まで、利害で見ています。特に問題なのは、国の指導層――政治家やエリート官僚までがそうなっており、小泉内閣の構造改革=弱肉強食的政策のもと、弱者が切り捨てられていることです。

現在、日本は高失業率の国です。フリーターという名の準失業者を含めると、10%を越す高い失業率になっています。それなのに小泉内閣は失業問題に、真正面から取り組もうとしません。小泉改革の推進者の中には、「弱者救済は社会主義の思想で、自由競争の原理に反する」などと暴言を吐く者すらいます。どこまで鈍感なのでしょう。これほど高失業率の国で、雇用問題を政府の施策の中心においていない民主主義国は、日本だけです。政治家は、10%失業者の犠牲の上で、繁栄など有り得ないことが、分からないのでしょうか。

政治の目的は、「得か損か」ではありません。「善を行いやすく、悪の行いにくい」社会を作ることです。「倫理」より「利害」を上位に置く政治は、狂っています。「嘘」が当たり前になり、社会が「無気力」になってしまいます。弱肉強食の競争原理でなく、富める者も貧しき者も共存していく、「協調と調和」の道を取るべきです。このまま10%失業率を放置すれば、「2.金があり、金が総て」に推移することなく、日本は犯罪大国になることでしょう。

交渉術

ある大学生がおりました。そして彼には少し変わった年上の知人がいました。その知人は生粋のバイク乗りで、よく、その学生にバイクを勧めていました。が、学生にとって、スピードとは野蛮の証明であり、そんな危険なことに踏み込むつもりは、毛頭ありませんでした。

しかしバイク乗りの、海の話、山の話、風の話、そして時間と距離に戯れる話に、少しずつ興味を引かれ、ある晴れた日に、リアシートに乗り、峠へ連れて行って貰うことになりました。

「オレはバイク乗りになる!」

・・・そして5時間後、学生はそう叫ぶ程にバイクが好きになっていました。むしろ、なぜ今までバイクに乗らなかったのか。そう思えるほど、バイクに乗った体験は、刺激的で素晴らしいものだったのです。

しかし、彼はまだ学生の身。実家から大学に通う彼は、バイトをしているものの、即座にバイクの免許を取る金や、バイクを購入するお金なんて、持っていません。しかし学生は、どうしても、すぐにバイクに乗りたくてたまりませんでした。我侭と言うなかれ。バイクの魅力を知ってしまった者は、みんな、そうなってしまうものなのです。

学生は親を頼ることにしました。しかし、バイク乗りは、それは無理だろうと応えます。いくら何でも、息子の娯楽の為に、ポンと大金を出すわけがないと。バイクとは、仕事の為にでも、お金の為にでも、将来の為にでもなく、ただ乗る為に乗るものだからです。しかし学生の決意は硬く、絶対に親を説得してみせると豪語し、バイク乗りの部屋を後にしました。

「家に来てほしい」

一週間後、例の学生から、バイク乗りは呼び出されました。電話の声から察するに、只ならぬ雰囲気です。何があったんだと思いながら学生の自宅に向かうと、玄関前に、その学生と、見慣れぬ中年の男性が待っているではありませんか。

「父です」

中年の男性は、そう言いました。しかしバイク乗りには、まったく事情が理解出来ません。何故、ここに学生の父親が立っているのか。すると、学生が驚くことを言いました。

「父をバイクのリアシートに乗せてやって下さい」

バイク乗りは驚きました。どうして、そんな話になるんだと。すると学生は説明し出しました。学生は一週間前、父にバイクを買ってほしいと言いました。父はあっさり拒否しました。あんな暴力的なモノに乗るなんて、バカじゃないのか。その考えは、一週間前の学生と同じでした。

学生は言いました。お金はバイトでも何でもして返すからと。しかし父は、金銭的な問題では無いと突っ撥ねます。バイクは危険で野蛮な乗り物だから、乗ってはいけないと言うのです。

学生は必死にバイクの素晴らしさを訴えました。しかし、それを上手く伝えることが出来ません。バイクの楽しさは、バイクに乗った者にしか分からないのです。このままでは、バイク購入の話は、完全に流れてしまいます。しかしここで、学生は閃きました。あの方法があるじゃないかと。

「バイクが危険かどうかは、バイクに乗ってから判断してほしい」

学生はリアシートに乗って峠に行き、バイクの魅力を知りました。ならば同じ体験をすれば、父も納得するのではないか。そう思ったのです。

バイク乗りは困惑しました。ここまでバイクを嫌っている人を乗せて大丈夫なのかと。しかし学生と父は、バイク乗りに頭を下げます。二人は、もうこの方法でしか、話の決着を着けられないと思い込んでる様子です。

「自分にも責任はあるからな」

バイク乗りは、そう自分を説得し、話を受けることにしました。・・・そして5時間後。

「いいだろう」

学生とまったく同じルートを走らされた父は、そう言いました。バイクの購入を認めたのです。学生は喜び、またバイク乗りも嬉しそうです。自分も苦労しましたが、これでまたバイク仲間が一人増えるのですから。

ここまでなら、ハッピーエンドで終わるお話。しかし、事の顛末には、まだ続きがありました。学生がバイク講習を受け始めた頃、何とその父も講習を受け始めたのです。血は争えません。父もすっかりバイクの魅力に取り付かれてしまったのです。しかし、流石にバイクを二台も所有することは、学生の母が許しませんでした。今では父と息子、どちらがバイクに乗るのか、毎日のように争っているそうです。

そして、ある日の学生からの電話。

「あの、今度は母をリアシートに乗せて貰いたいんですが・・・」